お役立ちコラム

冷蔵庫の奥で液体化した野菜をもう見たくないので試したこと

農林水産省の推計では、日本の食品ロスは年間472万トン(令和4年度)、そのうち家庭からのものが236万トンとされている。数字だけ見てもピンとこなかったが、自分の冷蔵庫の野菜室を見た瞬間に納得した。買ってから存在を忘れていた小松菜が、袋の中で液体になっていた。

「今日食べたいもの」から考えると、在庫が置き去りになる

献立を考える時、多くの人は「今日何を食べたいか」を1品思いつくところから始めると思う。実はこの1品を考えること自体は、そこまで難しくない。問題は、その思いついたメニューに、冷蔵庫に残っている食材が使われるとは限らないことだ。結果として、その日のメニューには関係のない食材だけが冷蔵庫に取り残され、鮮度が落ちていく。さらに厄介なのが、在庫があることを忘れて買い物のたびに同じもの(しょうがやにんにくなど)を追加で買ってしまうことで、こうなると後から買った方はさらに後回しにされ、気づいた頃には鮮度が落ちた状態で消費するしかなくなる。

平日は総菜とカップ麺だった時期

以前は平日、仕事が忙しく自炊など論外という生活が続いていた時期があった。夕食はカップ麺か総菜が中心。この生活を続けていると、体の内部がだんだん重くなってくるような感覚と、精神的にもじわじわきつくなってくる感覚があった。これがきっかけで、時間に余裕のある休日にまとめて自炊をする習慣に切り替えた。毎週日曜に、1週間分の夜ご飯と弁当のおかずを作り置きするようにしたのは、食材ロス対策というより先に、この「生活を立て直したい」という動機の方が大きかった。

順番を逆にしたら、液体化事件が減った

食材ロス対策として実際に効いたのは、「献立を先に決めて、それに合わせて食材を買う」のではなく、「残っている食材を先に確認して、それを使い切る前提で献立を決める」という順番の逆転だった。これは、アプリを作る前からAIに献立を相談していた時の使い方がそのまま元になっている。当時から、どうせ相談するならと、残っている食材を先に伝えて、それを使い切れる提案をお願いすることが多かった。この「残っている食材を優先的に使う」という考え方を、今はアプリの機能としてそのまま組み込んでいる。

食費についても、安さより「使い切り」

総務省の家計調査では、単身世帯の食料費は月平均4万円台という数字が出ているが、これは外食・中食を含む数字なので、自炊中心ならもっと抑えられるはずだ。ただし「安いから」で買った食材を腐らせては本末転倒で、食費を抑える一番の近道は「安く買う」ことより「買ったものを使い切る」ことだと、今は思っている。買い物前に冷蔵庫の中身を確認する、多めに作った日は次の日に展開する(カレー→カレーうどん、等)。今はこの2つを徹底するようにしていて、以前のような液体化事件はほぼ起きなくなった。

作り置きに切り替えてからの体感

作り置き中心の生活に切り替えてから、冷蔵庫の中で存在を忘れられる食材そのものが減った。日曜にまとめて食材を使い切る前提で買い物をするので、「とりあえず」で買う食材がそもそも発生しにくくなったからだと思う。数字で厳密に測っているわけではないが、以前は週に1〜2回は何かを処分していた感覚があったのに対し、今は月に1回あるかどうか、という体感まで減っている。

食費についても、削るべきは「1回あたりの買い物金額」ではなく「捨てることになった金額」だと考えるようになった。安いものを選ぶ工夫より、選んだものを使い切る工夫の方に時間をかけた方が、結果的に食費にも気持ちにも効いてくる。

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